11/3のリサイタルはお陰さまで無事終えることが出来ました。
終演後は神経が昂ってしばらく良く眠れない日が続き、その後はリサイタルロスで気分が落ち込み…一方で生徒のコンクールがあったり、新しい生徒さんも増え、と慌ただしい11月でしたが、ようやく落ち着いてきたので記録を書きたいと思います。
フランクの「プレリュード、コラールとフーガ」と「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」をいっぺんに演奏するというのは私にとって欲張った離れ業ではありましたが、ヴァイオリニストの岡田光樹先生の多大なるお力添えと御指南のお陰で挑戦することが出来ました。
二つの大作を同時に勉強することで、フランクの語法や彼が目指した方向性をより深く感じることが出来たと思います。
フランクのことを調べるうちに、彼の人間性や生き様にも惹かれていき、作品への共感が強くなっていったのですが、そのあたりが聴きにいらして下さったお客様に強く伝わったのではないかと思います。様々なご感想を頂きましたが、「表現が強くなった」「暢子さんがこんな情熱を秘めているなんて」といったご感想を多く頂きました。ある方は「クラシックの演奏会に行くと、知っている曲や聴き覚えのある曲を聴いてきれいだな〜と感じることが多いのだけど、今回のは初めて聴く曲だったけれど演奏の情熱をすごく感じて、最後らへんは聴いている自分が試されていると感じるくらい圧倒された。」とおっしゃって下さいました。
プログラム最後はソナタだったのてすが、まさに作品に「弾かされた」、そして共演して下さった岡田先生に必死に食い付いていった結果なのだと思います。かつてない充足感を持って演奏を終えることが出来ました。
また、「お子さんもいるのに凄いね!」と多くの方に言って頂きましたが、私はピアノを弾きたくて弾いているだけなので、凄いのはむしろサポートしてくれた家族です。
今回のは10年振り3回目のソロリサイタルでしたが、次回は10年も経たないうちに、ライフワークとして4回目を目指したいと思います。